2014年11月19日、江ノ電は土木学会より 「土木学会選定土木遺産」に認定され このたび沿線4か所に銘板の設置をいたしました。
江ノ電沿線のお散歩の際に、お目にとめていただけましたら幸いです。
土木遺産の顕彰を通じて歴史的土木構造物の保存に資することを目的として、平成12年に認定制度を設立。推薦および一般公募により、年間20件程度を選出している。
古くから湘南地域の観光地である「江の島」「鎌倉」に至る江ノ島電鉄は、
1902(明治35)年に藤沢~江ノ島間が開通し
1910(明治43)年に終点小町まで、全線が開通。
「極楽洞」は極楽寺駅~長谷駅間にある江ノ島電鉄唯一のトンネルで、
1907年の完成、開通以来大きな改造はなく、電気鉄道のトンネルとして
当時の煉瓦造りが残されているのは全国的に稀である。
「龍口寺前交差点」は、第一期開通区間の藤沢~江ノ島駅から鎌倉に向かう際、
併用軌道区間として国道134号(旧道)の線形に合わせたため、
日本の普通鉄道としては最小であるR=28mの「Sカーブ」で敷設された。
このため、江ノ島電鉄の車両は長さ12.5m、連接車構造などオリジナルな構造とならざるを得ず、
昔のどこか懐かしい電車の風景が今も残る要因となっている。
その他にも、関東の駅100選にも選ばれている「極楽寺駅」「鎌倉高校前駅」など
ユニークな駅があり、開通以来の鉄道線形もほぼそのままで残り
(現在、ほぼ当時のままの路線で営業しているものとしては日本で最古)、
変化の激しい首都圏の都市において、明治期の日本における鉄道の黎明期の雰囲気を今に伝え、
見事に人と車と鉄道が共存する都市型軌道システムを構築する鉄道施設と言える。
このように現在でも市民に親しまれ、湘南の風景の一部である鉄道施設群を人々が理解し、
永く保存するため土木遺産として推薦する。
江ノ島電鉄株式会社 鉄道部
0466-24-2713(土・日祝除く9時~17時)
平成20年11月20日(木)より江ノ島駅1番線(藤沢行きホーム)の展示室に1/150サイズ(Nゲージ)のジオラマを公開しております。
このジオラマは、平成10年11月11日に当社が当時闘病生活にあった新田朋宏くんの「江ノ電の運転士になりたい」という夢の実現をお手伝いしたご縁で、朋宏くんのお父さん新田和久さんのご友人でおられる石井彰英さんからご寄贈いただいたものです。
寄贈先を探していた石井さんが当社への寄贈を決められたのは、「息子をジオラマの運転士にして欲しい」と熱望された新田さんの優しさに感動して、「ジオラマは朋宏くんが愛した江ノ電の利用者に見ていただくのが一番」とお考えになられたからです。
なお、まことに残念ながら新田朋宏くんは平成10年11月15日に亡くなられましたが、ジオラマ上を走る江ノ電の運転士としてこれからもご活躍されることでしょう。
ジオラマはボタン式になっており、1回押すとミニ江ノ電が1分20秒走行します。
江ノ島に来られましたら、どうぞ江ノ電の江ノ島駅展示室にお越し下さい。
2009年3月31日(火)に江ノ島駅上りホームに冷暖房完備の待合室がオープンしました。室内には展示スペースを併設し、往年の303号車運転台カットモデル、プラレールのジオラマ、 1001号車の模型、電車のヘッドマーク等を展示しています。また、モニターも完備しており、江ノ電沿線の地域情報を放映しております。
※ 待合室のオープン時間は6時から22時30分
鎌倉市では都市景観条例により、鎌倉らしい景観づくりに重要な役割を果たす建築物や工作物を「景観重要建築物等」として指定しています。
その一環として、当社の極楽寺~長谷間にある極楽洞が、電気鉄道のトンネルとして、今なお建築当時の原型を留めており全国的に極めて希少でることから指定されたものです。
付近の桜橋(極楽寺駅下車徒歩約1分)から極楽洞を見下ろす景観は、古都鎌倉の近代化の歴史を偲ばせています。